ケース スタディ: デジタル トランスフォーメーションのためのクラウド接続

Cloud Connectivity for Digital Transformation logo

接客業およびエンターテイメント業界におけるデジタル トランスフォーメーションのために、オンプレミスからマルチクラウドにデータを移行。

会社について

6 万 5,000 人の従業員と 50 億ドルの売上高を誇る、接客およびエンターテイメント業界の世界的大手である一企業は、迅速で柔軟性に富んだデジタル トランスフォーメーションの作業に着手するため、専用の接続ソリューションを探していました。顧客ロイヤリティと業務の効率性に注力する同社は、デジタル トランスフォーメーションを介して、市場投入までの機敏性とスピードを向上させるためにマーケティング工程を合理化し、顧客の接客とエンターテイメントの好みに基づいて選別されたオンライン エクスペリエンスを創出することを目指していました。この目標を達成するために、同社は、既存の 2 ペタバイト (PB) のオンプレミス Apache Hadoop プラットフォームをクラウドに移行することを選択しました。

同社は、顧客に焦点を当てたデジタル トランスフォーメーションを 2 つのフェーズに分けて実施しました。Megaport 接続を導入するために、それぞれのフェーズで特有の課題、そしてソリューションがありました。

ケース スタディのスナップショット

  • デジタル トランスフォーメーション プロジェクトの 2 つのフェーズを期限通りに予算内で完了。
  • 2 ペタバイト (2 PB) のオンプレミス Apache Hadoop プラットフォームを Microsoft Azure に移行。
  • Azure へのデータ移行を 26 日間で完了し、時間およびコストを削減。VPN 経由による完全移行の完了に必要となる一般的な期間を 93% 短縮。
  • Google Cloud Platform に接続するマルチクラウド ネットワーク アーキテクチャを確立。

フェーズ 1:Apache Hadoop から Microsoft Azure への移行

課題

市場投入までのスピード: 同社は、クラウドにデータ分析システムを導入して、顧客の好みに対する貴重な洞察を得ることに焦点を当てました。これは、現在よりも短期間で同社のマーケティング チームに対して増強された機能を提供し、市場投入までの工程を迅速化して、同社の製品とサービスが、接客およびエンターテイメント業界内で競争上の優位性を得られるようになることを意味します。

将来のコスト予想: 同社は、データ センターのスペースを最小化し、費用のかかるインフラストラクチャを排除して、現在また将来のコストを削減する必要がありました。2 PB の Apache Hadoop 環境支援用の、14 ラックに及ぶ 246 基のサーバーからなる既存のオンプレミス インフラストラクチャを廃止することにより、組織は、高コストなデータ センターのスペースを返還できます。さらに、設置面積の拡張と、それに関連する追加のインフラストラクチャに対する支出も回避できるようになります。

接続の制限: Microsoft Azure への VPN スループットは、1.25Gbps に制限されています。この制約のため、同社が 2 PB すべてを移行するには、370 日以上かかったことでしょう。これにより、プロジェクトの推定期間が延長され、財務予測に悪影響を及ぼし、総合的なデジタル トランスフォーメーション イニシアチブのその他の努力に遅延が生じたことでしょう。

ソリューションおよびメリット

同社は、Megaport のパフォーマンスに優れたソフトウェア定義ネットワーク (SDN) を活用して、Apache Hadoop から Azure への移行を完了しました。Azure への接続に仮想クロス コネクト (VXC) を備えた 10 Gb ポート 2 つを設定することにより、迅速で柔軟性に富んだプロビジョンとクラウドへの直接アクセスが可能になり、26 日以内に 2 PB のデータすべてを Azure に転送できました。

データ移行にかかる期間は、VPN を介した場合に通常かかる期間と比較して 93% 短縮というメリットが得られました。これにより、当初の計画通り 14 ラックの設備を廃止し、データ分析プラットフォームのための新しい機能を Azure で構築できるようになりました。

Phase One

フェーズ 2:マルチクラウド向け Google Cloud 統合

課題

漸進的なデータ転送のエグレス コスト: 同社のオンプレミス Apache Hadoop プラットフォーム移行過程で、プロジェクト チームは、組織内の別のエンティティにより Google Cloud Platform を活用したマーケティング分析が実施されていることを発見しました。

通常業務の一部として、Apache Hadoop から Google Cloud にデータを漸進的にコピーしました。同社のオンプレミス Apache Hadoop プラットフォームは廃止され、Azure に移行しているため、インターネットを介した Azure から Google Cloud Platform へのデータのエグレス コストは、部門の予算を超過しました。

ソリューションおよびメリット

セルフサービスの Megaport アカウントを介して 10 Gb ポートを 2 つ追加でプロビジョンすることにより、同社のネットワーク チームは、Google Cloud Platform へのプライベートで高速な専用の接続を確立しました。同社の新しい VXC は、Azure と Google の間にマルチクラウド接続を提供することにより、データ横断型のクラウド環境としてコストを削減し、効率を高めます。

Phase Two

今後の計画

運用の次のフェーズには、1.4 PB のエンタープライズ データ ウェアハウス (EDW) をオンプレミスのデータ センターから Azure 環境に移行することが含まれます。これにより、追加のインフラストラクチャに対する投資なく、弾性に富んだ EDW の拡張が可能になり、機敏性を向上して市場投入までの時間を短縮できるようになります。同社は、Megaport 対応のクラウド接続を活用して、既存の運用に影響を及ぼすことなくこのデータを移行する予定です。

参考資料