「クラウド生まれ」の台頭
- 2022年4月28日
どこでも働けるビジネス構造の人気が高まる中、すでに多くの企業がクラウドに完全移行しています。ここでは、2022 年にクラウドネイティブ採用の増加が予想される理由を解説します。
これまで、従来の物理インフラストラクチャからの移行は、企業にとって苛立たしく、面倒で、コストのかかる作業でした。ところが、クラウドネイティブ環境を整えることがこれまでになく容易になった現在では、クラウド生まれのビジネスが急増しています。パフォーマンス改善からコスト削減まで、幅広い利点があるため、クラウドネイティブへの移行はこれまでになく魅力的なものとなっています。
企業がクラウドネイティブへと移行する理由と貴社にもそれが必要な理由
クラウドへの移行は目新しいことではありません。90% の企業が日常業務で複数のクラウド サービスを利用していると推定されます。 。しかし、企業のクラウド活用方法は変化と拡張を続けています。クラウドを導入することで、自社と顧客の両方にとって、よりスムーズで機能的な運営を実現するという利点が期待できます。
- コスト削減 – クラウドの威力を活用すれば、ハードウェアの保管や保守などの資本コストや人件費の一部が過去のものになるため、リソースを別の分野に割り当て、経営改善を図ることができます。
- セキュリティ強化 – サイバー犯罪がかつてないほど猛威を振るっているため 、企業には自社の機密情報だけではなく、顧客の機密情報も安全に保護するという安心感が必要です。クラウドネイティブ ソフトウェアを利用すると、企業はより安全に情報を保管することができ、失われた情報も復元できます。
- ネットワーク パフォーマンス向上 – プライベート ネットワーク経由でのクラウド接続により、遅延時間が短縮され、信頼性が向上し、パフォーマンスの問題や不整合のリスクを低減し、業務に専念できます。
クラウドネイティブ インフラストラクチャとは何か?
クラウドネイティブのインフラストラクチャおよびサービスには、ストレージ、サーバー、インスタント メッセージング チャネル、ネットワークなどが含まれます。構築、実行、相互通信はクラウドのみを介して (ローカル コンピューターやハード ドライブではなく、仮想ネットワークを経由して) 行われる点に特徴があります。ここでは、企業がさらに多くのデータとアプリケーションをクラウドへ移行するときに期待できる主な利点について詳しく解説します。
1.コスト削減
クラウドネイティブ アーキテクチャの活用により、顧客のネットワークを仮想化し、高額なインフラ支出を削減します。企業は、ハードウェア資本コスト (ケーブル、ルーター、ローカル ネットワーク ドライブの購入など) を削減するだけではなく、従来のオフィス ネットワークに必要な継続的な管理や保守にかかる費用も節約できます。
もちろん、クラウド コンピューティングにも接続料金やエグレス (送信パケット) 料金がかかりますが、経営改善ができる分野への資金の再配分を見据えている企業にとって、大幅なコスト削減は魅力的な利点です。Megaport の拡張可能な Network as a Service (NaaS) を利用することで、企業は接続を簡単に操作でき、いつでも帯域幅を増減するだけで必要に応じて接続を適切に調整できます。クラウド生まれの企業は、使用する帯域幅にしか料金を支払う必要はありません。
2.セキュリティ強化
2022 年において、サイバー犯罪者は企業情報を侵害する新しい手口を見つけているため、セキュリティ侵害のリスクは増大の一途をたどっています。このようなデータ侵害は手痛い出費になりかねません。IBM Security によると、2020 年のデータ侵害 1 件当たりの平均コストは 386 万ドル にも達しています。すべての企業にとって、セキュリティは最優先事項です。自社の機密情報だけではなく、信頼を寄せてくれる顧客の機密情報も安全に保管され、盗難や不正操作のリスクにさらされていないという安心感が必要です。このような動機から、多くの企業が自社のデータをより安全に保護するためにクラウドネイティブ アプリケーションを採用するようになっています。
クラウドネイティブ アプリケーションおよび NaaS のプロバイダーは、侵害リスクを最小限に抑えるため、ファイアウォールから組み込み暗号化機能まで、幅広いセキュリティ機能を提供しています。さらに、システム障害が発生してファイルや情報が失われる場合に備え、クラウド ソフトウェアの大多数には、機密データを確実に復元するための信頼できる復元やバックアップ のプロセスが搭載されています。クラウド ソフトウェアを介したセキュリティ アプリケーションは、ネットワーク セキュリティの保守を外部委託して仮想化することが多いため、外部のサポート連絡窓口を設けています。
ISO/IEC 27001 認証に準拠したプライベート ソフトウェア定義ネットワークは、データをクラウドで保存、管理、移行する際の最も安全な方法です。Megaport は、こうしたセキュリティ機能をはじめとするさまざまな機能を提供しています。接続はパブリック インターネットから隔離されていますが、Megaport Portal から簡単に表示して管理できます。
3.パフォーマンス向上
企業は、しばしば大量のデータを移行して保存する必要がありますが、従来のインフラストラクチャではパフォーマンスが損なわれることがあります。クラウド サービス プロバイダー (CSP) や NaaS プロバイダーが提供する超大容量帯域幅オプションや、物理インフラストラクチャへの依存度を減らすことによるダウンタイムの減少など、クラウドネイティブ化はローカル インフラストラクチャに依存するよりも優れたネットワーク パフォーマンスを提供します。
それに加え、Megaport などの NaaS プロバイダーを利用すると、ネットワーク全体でさらなるパフォーマンスの利点を引き出すことができます。
- Megaport Cloud Router (MCR) は、世界中の主要ルーティング ゾーンからレイヤー 3 のオンデマンド プライベート接続に仮想ルーティング機能を提供します。クラウド間ネットワーキング、大手パブリック クラウド、IaaS、SaaS プロバイダー間のプライベート ピアリング、Megaport ソフトウェア定義ネットワーク上の任意のプロバイダーへの直接接続をすべて、物理インフラストラクチャなしで活用できます。
- Megaport Virtual Edge (MVE) を利用すると、自社ネットワーク エッジにより近い SD-WAN アプライアンスの仮想インスタンスをホストし、契約しているクラウド サービス プロバイダーへのミドル/ラストマイル接続を最適化できます。Megaport の SDN を介してプライベート クラウドへの直接接続を提供することで、MVE は遅延時間の短縮、ホップやジッターの低減、WAN 全体の信頼性とパフォーマンスの向上を実現します。
Megaport Cloud Router (MCR) が Data Canopy 社のグローバル オペレーションを効率化した事例をご覧ください。
Megaport がクラウド生まれをサポートする仕組み
クラウドネイティブ アーキテクチャは、コスト、セキュリティ、パフォーマンスを向上させることができるため、今後も注目され続けるでしょう。クラウドには、中小企業や国際企業、プライベート企業やパブリック企業の別を問わず、企業のニーズに応えるさまざまな利点がありますが、中でも、コスト削減、セキュリティ強化、パフォーマンス向上の面で企業と顧客を同時にサポートできるという点が際立っています。
2022 年は、貴社にとって転換の年です。転換を図らなければ取り残されてしまいます。